熱闘!実技試験 2日目

実技試験2日目。

教官の合図前に作業をすると失格になるので各々ノミやげんのう(金槌)ノコギリなどの道具をセッティングする。

 

開始5分前

この時間が緊張を高めるんだよね。

 

ようやくスタートの笛が実習棟に鳴り響く。

 

前日に続き『腰掛け蟻継ぎ』の残り半分の加工に入る。

もう2個目の課題が終わっている人たちが数人いる。

 

必死にタイムオーバーする恐怖を抑えげんのうを振り上げる。

左手に持ったノミに気持ち良く打撃が入り木が削れていく。

昨日の後半より明らかに集中力が回復している。

 

連続してげんのうをノミに打つべし!打つべし!!打つべし!!!

調子に乗って掘りすぎた。。。

 

細かい調整をしながら継ぎ手を組む状態まで完成。

2つの凸と凹のパーツを一つにする。

ここでうまく加工していないとうまく組み合さらない。

 

手で1/3位まではめ込み残りは当て木をパーツの上に置いてげんのうで叩き込む。

仮に何処かが当たっていてうまく組めなくても後戻り出来ない一発勝負。

 

乾いた音が実習棟に鳴り響く。

入れ!入れ!!入れ!!!

 

0.5〜1mmほどパーツが入らない。

慌てて木材の4面を確認する。

他の部分が当たっていてもうこれ以上叩いてもダメだ。

悔しさを抱えながら『腰掛け蟻継ぎ』完成。

 

午前中終了時刻まであと30分

進行状況は予想していたよりも少し早く出来ている。

 

次の『追掛け大栓継ぎ』は私が一番得意な継ぎ手。

この3つ目の課題で得点を稼ぎたい。

 

加工に入ると何故か縦引きのノコギリがうまく入らず苦戦。

 

そして致命的なミス。

加工間違っちゃった。

斜めにカットする角度が違う!!

 

練習でも間違ったことが無いし自分でも説明がつかない凡ミス。。。

おそらく加工がうまくいかなくて冷静さを失ってたんだね。

 

ここで午前中終了の笛が鳴る。

 

得意の必殺継ぎ手が不発。終わった。。

 

味のしないサンドイッチを炭酸水で流し込み空を見上げる。

 

そもそもの考えが間違っていた。

試験の集中力が高まった状態なら普段よりも良いものが出来上がると慢心していた。

 

私のような緊張して場の雰囲気に飲まれるタイプは練習以上の事は本番では出来ないと気がついた。

それならコツコツ朝練してきたことを思い出し今の自分に出来ることを精一杯やろう。

 

昼休み中に作業は出来ないが加工途中の材料を見る事は出来る。

 

違う角度でカットした部材。

『追掛け大栓継ぎ』は全く同じパーツを2つ作り組む継ぎ手。

 

何かが閃いた。

 

慌てて練習用に作った『追掛け大栓継ぎ』を持ってきて試験用の間違った部材を見つめながら

赤ペンで練習用の課題に加工線を入れてみる。

 

角度が違っているならもう一つ違った同じパーツを作ればいい。

採点がどうなるかはわからないけどこの方法ならとりあえず『追掛け大栓継ぎ』を作り上げることは出来る。

『I can fly!』 

いっちょ飛んでやりますか!!

 

やる事は決まった。

 

午後のスタートの笛が鳴る。

作戦通りもう片方のパーツを作り仮組してみる。

 

ダメか。

 

いや入る!

 

多少の微調整を繰り返しながらげんのうを振り上げ継ぎ手に添えた当て木を叩く!

 

徐々に組まれていく2つのパーツ。

 

祈りにも似た思いで腕を実習棟の天井高く上げ振り下ろす。

 

入れ!入れ!!入れ!!!

 

ガン!!

 

入った!!!!!!

 

木材の上と下が1つの木の様に繋がった。

 

ただ他の加工にも手間取ってしまった為、全体的に面が多少荒い。

もちろん練習で作った物の方が良い出来だけど今の私に出来る事は精一杯やった。

 

そして3つ目の課題も予定していた時間よりも早く出来上がっている。

 

残り1つ。

 

明日の最終日に勝負をかける!