umikagu vs アシナガバチ

工房の中を飛ぶ黄色と黒模様のグラマラスなアイツ

足なんか体の半分くらいある。

短足の私には羨ましいくらいのプロポーションだ。

 

基本的に私は虫は好きでも嫌いでもない。

表現が難しいがゴキブリもカブトムシのメスも大して変わりない。

なので家の中に虫がいても何もしないで放っておく。

 

ただ私に危害を加えてくるもしくはいずれ加えてくるだろうヤツには反撃をすることにしている。

 

この季節になると困るのがアシナガバチがどこかに巣を作ることだ。

 

巣を早く見つけられれば駆除等の対策が出来るのだが飛んでいるハチを目で追ってみると材料小屋の扉の隙間から中に入って行き奥に積まれた木材と木材の間に消えてゆく。

 

これは困ったな。

 

木材を全部出すのはとても手間だし、材料を出している最中にハチを刺激して刺されるのもヤダ。

 

小屋の中だから雨風も防げて住みやすい環境なんだな。

 

これが住みにくい環境だったらどうだろうか?

『ここなんか住みにくいから他に移ろうぜ!』っとなるだろう!

私って天才!

この作戦を『隣にやばいヤツが住んでるから引っ越そうぜ作戦』と名付けた。

 

この日から約2週間、アシナガバチとウミカグの戦いが始まった。

 

まずは手始めに小屋の壁を叩いて回った。

『ドンドンドン!!!』

時には『オリャー』と掛け声付きで蹴りを入れた。

 

騒音で居心地を悪くさせてやる。

 

お隣に住んでいる大家さんに見られたらついに気がおかしくなったのかと思われそうだがハチ達が恐れるくらいやばいヤツを演じなければハチ達は諦めて引っ越すことはないだろう。

 

小屋の中を見ると数匹のハチが巣から出てきて天井付近を飛び回っている。

これを毎日繰り返したがハチ達が少しザワザワするだけであまり効果がない様だ。

 

仕方がない。

次は『隣の人が毎日庭でゴミを燃やすから煙が窓から入ってきて凄く迷惑してるんですけど〜』作戦だ。

本来なら小屋の中で火を焚いて煙を出せば良いのだけれど、万が一材料に燃え移ったら私も大ダメージを喰らい下手したら此処から追い出されてしまうので蚊取り線香を両方から火を付け煙で小屋の中をモクモクにしてやった。

 

これは蚊を落とす位しか力がないのか全く効果が無かった。

 

『ゴミ屋敷作戦』『大音量でデスメタルを流す』など隣人トラブルの定番的な作戦も思いついたのだがハチには効果がなさそうなのでやめた。

 

困ったな。。。

 

材料置き場の小屋と工房は隣接しているので作業中に頭の上を飛び回られると正直怖い。

 

仕方がない。

直接対決しかないな。

右手にはハチ用のスプレーを構え1匹1匹が小屋に帰っ来るタイミングで倒してゆく。

 

まだ小規模な巣だと思うので5〜6匹を倒せばこの戦いは終わるだろう。

 

最近、ハチを見ないなと気がつき材料小屋の中を覗き木材を何枚か移動してみる。

『あった!』

モノケの空になった巣がぶら下がっている。

全ての住人を倒したのか、この場所は住みにくいから別の場所に移っていったのかはわからないがこの戦いは終焉を迎えた。